時間を必要としない過程はない
症状改善の二つのパターン
上部頸椎(首の骨)を調整し、神経の流れや身体のバランスが良くなると、すぐに痛みやしびれなどのつらい症状が改善されることを期待しますが、実際は以下の二つのパターンに分類されます。
- 多くのクライアントは即座に症状の緩和を感じることがあります。これは、首の調整により、神経の流れが良くなり、筋肉の緊張がほぐされ、また、関節の可動域が改善されたことによるものです。
- 一部のクライアントは、首の調整後に一時的な軽度の不快感や症状の増悪を経験することがあります。これは、首の調整により身体が再配置される過程で起こる反応であり、一過性のものです。通常は数日から数週間で症状が改善し、その後は自然治癒が進むことが期待されます。
自然治癒にかかる時間は、歪みが生じた原因や歪みが生じていた期間、生活習慣、仕事内容、体質などによって異なります。
カイロプラクティックの施術によって、神経の流れや身体のバランスが改善されますが、その後の反応は人によって様々です。
痛みが出ている場所が悪い場所とは限らない
多くのクライアントは、その症状が上部頸椎(首の骨)の歪みが原因だとは思わず、症状がある場所(例えば頭や背中、腰、腕、脚)が悪いと考えてしまいます。
もちろん、症状の出ている場所が悪い時もあります。
しかし、頭痛や背中の痛み、腰痛、手足のしびれ等も含め、多くの疾患の物理的根本原因は上部頸椎(首の骨)の歪みの放置によってもたらされています。
首の歪みは万病のもと
長期にわたる原因(上部頸椎の歪み)の放置により、神経の流れや身体のバランスが悪くなり、頭痛や腰痛、手足のしびれなどの症状が生じる場合があります。
上部頸椎カイロプラクティックで重要なのは、痛みやしびれなどの症状ではなく、『なぜ、そのようなことが起こったのか?』という原因への関心になります。
そして、その多くは上部頸椎(首の骨)の歪みの放置に他なりません。
したがって、痛みやしびれなどの症状の種類に関係なく、上部頸椎に歪みが認められた時は、上部頸椎の調整を行います。
そして後は全て自然の治癒力に任せるのです。
上部頸椎調整後の反応
上部頚椎(首の骨)の調整後に瞬時に良くなる痛みやしびれ等の症状は、上部頚椎に対しての二次的な変位であり、比較的軽度の補正である事が多いです。
これは主に、椎間関節の痛みであると思われます。
椎間関節には神経が分布しており、不自然な姿勢や代償作用としての歪みで、慢性的に刺激されることで起きる痛みです。
一方、神経根圧迫や椎間板ヘルニアによる神経障害は、上部頚椎の歪みを取り除いても痛みが消えるまで時間はかかります。
中にはかなり重症であっても劇的に症状が改善するときもありますが、そういったケースは筋力が十分であったり、荷重が急激に軽減されたために、安定した椎体の保持が確保されたことによるものであると考えられます。
上部頚椎の調整が正しく行われ、神経の流れや身体のバランスが良くなっても、傷ついた神経の神経細胞が修復されるまでは痛みが続くことになります。
上部頚椎カイロプラクティックの検査で、手足の長短の改善や脊柱両側の皮膚温度の左右差の消失、各関節の可動域、重心・荷重比率の改善等々が良くなっていると、すぐに症状はとれていなくても身体は治癒過程にあります。
したがって、上部頚椎の調整後も痛みやしびれなどの症状に顕著な変化が見られなくてもご安心ください。
自然療法における身体の回復には、当然のことながら時間が必要になります。
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